ヌメ革のシンプル二つ折り財布|薄さを追求したミニマルなレザークラフト
財布に求めるものは人それぞれですが、「とにかく薄く軽く持ちたい」という人に向けた選択肢もあります。今回制作したのは、コインケースをあえて省いたシンプルな二つ折り財布。素材には経年変化が楽しめるヌメ革を使用し、ミニマルな使い心地を追求しました。
コインケースを省いたミニマルな設計
一般的な二つ折り財布にはコインケースが付いていますが、今回はあえて省いています。 小銭は別で持つ、あるいはキャッシュレス中心という人にとって、コインケースは厚みの原因にもなり得ます。この財布は、そうした使い方に合わせて無駄を削ぎ落とした設計です。
驚くほど薄く、存在感のない財布
構造はカードスロットとお札入れのみ。 縫製箇所も最小限に抑え、折りたたんだときの厚みを徹底的に削減しています。実際にポケットに入れると、財布の存在をほとんど感じないほどの薄さ。日常の動きが軽くなるような感覚が得られます。
ヌメ革ならではの経年変化を楽しむ
素材に選んだのはヌメ革。 作りたては淡いベージュで控えめな印象ですが、使い込むことで色が深まり、艶が増していきます。時間とともに変化し、「育てる楽しさ」があるのが大きな魅力です。 半年後、一年後と、持ち主の使い方がそのまま表情に現れる素材です。
傷やシミも“味”になる素材
ヌメ革はデリケートで、水や傷の影響を受けやすい素材です。 しかしそれも含めて、唯一無二の表情へと変化していきます。最初から完璧を求めるのではなく、時間とともに育てていく感覚で付き合うのが、この素材の楽しみ方です。
コバ仕上げが完成度を左右する
シンプルな構造だからこそ、細部の仕上げが重要になります。 特にコバ(断面)は丁寧に磨き、滑らかに整えることで全体の印象が大きく向上します。縫い目を均一に揃えることで、さらに品のある仕上がりに。 装飾を削ぎ落とした分、一つひとつのディテールが際立つ。まさに“引き算の美学”を体現した財布です。